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その男、薮の彼方に消ゆ

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2009年 12月 14日

雨引山 09/12/13

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安曇野・山カフェ】からお誘いがあった。

冬の一日、地図とコンパスを睨みながら安曇野の里山を歩こう、と。プロガイドの山本史郎さんが講師としてご一緒くださるという。




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雨引山とは、安曇野の一角に頭をもたげる、小さな里山である。北アルプスの前山として、有明山の北側にひと塊の山群があって、芦間川という清流の流れを育んでいる。この山群のもっとも里に近い山が、雨引山・1,371m。てっぺんに大和田神社さんの奥社が鎮座まします、おそらくは雨乞いの山であろう。古い地形図には、隣の唐沢山と山名表記が取り違えられていて、Yahooの地図では未だに間違ったままである。



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雲の多い、くらい冬空。爺ケ岳・鹿島槍ヶ岳の白い屏風も見えない。上の方は、雪かみぞれか。それでも風がなく穏やかな日。


馬羅尾清流の森を抜けた奥に、送電線の巡視路を伝って這い上がる道がある。地元の松川村役場が、案内板や札を立てたりの整備を行っているようだ。この道から尾根に取り付き、山本先生からコンパスを使った進路の設定と確認方法を実地に教わる。尾根を、鉄塔を、そしてピークを目印にして、先頭を交代しながらにぎやかに進む。冬枯れの広葉樹の尾根。やせた真砂の尾根。やがて足下に雪が出てきて、鳥居のあるてっぺんに立つと、眼下の安曇野は、やっぱり冬の風景だった。


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遅いお昼にしよう。

男性ふたりがガスで湯を沸かしはじめた。僕は、芥子色のアルコールストーブ。しかしこれでは、誰が考えても、熱せられたステンレス五徳が雪を溶かしながら沈んでいくはずだ。下敷きに円盤でも敷かないといけないな。それでも10分後には湯が沸く。だが、ラーメンやめておこう。だってみんな、食べ終わってるよ。ソーセージとビスケットで満足して、山を降りはじめる。とても和やかだった一日は、こうして過ぎていく。


>>安曇野・山カフェ

>>nupuri 日本山岳ガイド協会認定ガイド 山本史朗さんのサイト

by yabukogi | 2009-12-14 10:18 | 北ア・前衛の山々


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