その男、薮の彼方に消ゆ

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2013年 07月 06日

梅仕事、続編

一週間前に仕込んだ和歌山県産南高梅は、24時間を待たずに梅酢を上げてくれた。一番てっぺんの梅が梅酢に浸された瞬間、カビ発生のリスクは大幅に低減される。ここまでくれば梅干づくりは半分成功、あとは土用干しまで瓶の中に寝かせ、お陽さまを選んで干し上げてやるだけ。

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僕はすっかり調子に乗ってしまって、さらに梅を漬け込むことにした。

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近所の八百屋で求めたのは、群馬産の10kg。安いだけあって、痛んだものもあり、1kgはロスとなった。梅ジャムに挑戦してみようか?



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小さな傷があるものが上段の方に漬け込まれると、梅酢が上がるまでのわずかな時間、空気に触れてしまう。これがカビを発生させる原因になるだろうと、難ありのものから下の方に並べていく。こうすれば、数時間以内に梅酢の中に浸され、カビから逃れられると思ったからだ。




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丁寧にていねいに、すき間無く並べながら詰め込んでいく。体積を節約すれば、それだけ早く、梅酢に沈むことができるのだ。塩分量16%。吉と出るか凶と出るか。





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樽を台所の隅に設置。重しには、2.7Lの水を4本、1.8Lを1本、その上に4.5kgの漬物石。合計17.1kg。これなら明日には梅酢が上がるだろう。

しかし、すこし前に「ウイスキーをペットボトルで買うんだ」とカミングアウトして恥をかいたのだけれど、ペットボトルでなければならない理由に、こんな合理的な要素があったなどと、誰が想像し得ただろう。僕に死角は無い。
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by yabukogi | 2013-07-06 16:42 | 喰い物のこと
2013年 06月 30日

梅仕事、2013

梅雨、と書いて「鬱陶しい」と読むのだろう。


けれど、こんな手づくりの季節と思えば、降りけむる雨も嫌じゃない。


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今年は少し、奮発した。例年、キロ400〜500円ぐらいの「白加賀」あたりで漬け込むことが多いのだけれど、今年はやわらかな果肉を楽しめる「南高梅」の4Lと2Lを求める。




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4Lサイズを漬け込むのは初めて。立派なものだ。




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ほら。プラムとかそんな感じ。




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「づく」の要る仕事は、豆ども(こどもたち)に委ねる。嫌がらず、毎年ちゃんとやってくれる。もちろん、爪を切らせて手を洗わせて。ご褒美に、明日は父親から何か買って貰うのだ。

づく、とは信州のことば(概念)で、やる気や根気に近い意味を成す。やる気と言っても瞬発力的な行動開始の意思ではなく、こつこつと地道な作業を続ける(取りかかる)モチベーションを意味する言葉だ。庭に繁茂する雑草を放置していると「なにをづく無しこいてるだ? あ?」と言われるように。




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2Lサイズの梅を、仕込み完了。仕込みとは、素材となる完熟梅を流水で洗ってさらに拭き取り、これを焼酎(ホワイトリカー)で濡らして塩をまぶす作業。こいつを瓶に密閉して「梅酢」が出るまで待つ。梅酢が出てくればしばらく寝かせ、あとは土用の頃に炎天に晒す。太陽の無慈悲なまでの熱と紫外線に肌を焼かれ水気を絞られ、また梅酢に浸して寝かせる。こうして味わいまろやかになった夏の終わりに、梅干として完成する。

途中、カビの発生が懸念される。これが出ると日光消毒とか面倒くさいらしいが、僕はさいわい、これまでにカビにやられたことがない。




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4Lサイズのスペシャルな梅も仕込み完了。塩で真っ白だけど、これで16%。




2、3日のうちに梅酢が滲出すればカビの心配は無い。言い換えれば、梅酢の中ではどんな細菌も生きられないのだ。さて、これから梅たちは梅漬けから「梅干」へと成長を遂げるだろう。そのいきさつはまた、ご報告しよう。



三年前の梅干づくりの様子を記事にしていた。こんな感じ
>>炎天に干し上げろ

>>僕には梅干がある

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by yabukogi | 2013-06-30 02:19 | 喰い物のこと
2010年 07月 21日

炎天に干し上げろ。

梅雨の始めに漬け込んだ梅が、いい感じになっていた。


塩分18%。きりりとしょっぱい僕の梅干。紀州産南高梅の3Lサイズの4kgのうち2kg分、もうひとつは地元産品種失念の4kg分を干し上げるのだ。果肉の厚い南高梅は赤紫蘇なしの白梅仕立て、品種失念は赤紫蘇で赤く染め上げた。どちらも甘く香しい特有のフレイバーを放っている。

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この状態で炎天下に、さらす。強烈な夏の紫外線が梅の肌を焼く。ときおり、丁寧にひとつずつころっと裏返す。昼間、水分は蒸発して濃厚な味と香りをまとう。夕刻陽が傾くと、こいつらは自身から出た梅酢エキスに戻される。焼いた肌をひと晩、休ませるのだ。夜のあいだに梅酢をたっぷり取り戻した梅は、また数日、お陽さまに炙られる。時には屋根の下で風を受け、夜干しにされることもある。こうして日ごと夜ごと、美味くなる。

 >>続きも、しょっぱい...
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by yabukogi | 2010-07-21 13:27 | 喰い物のこと
2010年 06月 29日

梅酢炊飯防黴観察録

梅のクエン酸は、ご飯の腐敗防止保存に働いてくれるのか?


世間一般では、梅干しのおにぎりは傷みにくい、というような認識がある。僕もそう思っていた。しかし友人のシェフに尋ねると、食品衛生業界では、梅干しがあるからと言って過信しないと言う。そういえばノロ(ウイルス)とか集団食中毒とか、過信が命取りになる世界だからシビアに捉えるのもうなずける。

僕としては、先日梅干しを投入して炊いた飯は美味かった、というような内容のことを書いたので、その延長で、梅酢で炊いた飯は保つか? を知りたくなったのだ。以下に、その辺の経緯を少しだけ書く。ご留意いただきたいのは、個人が好奇心から行った簡易な観察で、客観性のある測定や公正な比較を行ったものではないということ。結果はともかく、梅酢を使っての炊飯を推奨したり結果を保証するものではないということ、このことをご承知置きいただきたい。



【梅酢とは】
そもそも梅酢とは、梅干しを漬け込む時に生じる、しおっ辛い梅のエキスである。まぶした塩の浸透圧で果肉内部の水分が押し出され、容器の中に溜まる。クエン酸がたっぷり含まれるらしく、加えて塩分である。この液の中に梅を漬けておくことで、カビの発生や腐敗を防ぐのだと言う。

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>> 酸っぱい話だ...
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by yabukogi | 2010-06-29 10:52 | 喰い物のこと
2010年 06月 21日

僕には梅干しがある。

庭の真ん中付近にやたら葉を茂らせる一本の樹があって、仰ぎ見れば実を付けている。


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そうか梅だったのか。そういえば三月にこの家を下見に来たおり、花が咲いていたっけ。近頃忙しすぎて、花が散り実を結んでいくような季節や命のいとなみを観察する余裕も無かったのだ。この樹の梅の実は少なくて、数も数えるほど。もう一本ある若い樹の実を合わせても、梅酒をひと瓶作れるぐらいしかない。うぅむ、梅干しを、作ってみたい。

>> で、漬け込んでみて...
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by yabukogi | 2010-06-21 05:08 | 喰い物のこと