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2012年 08月 16日

中央分水嶺・霧訪山--大芝山

ガスの中に居る涼しさに吹き出る汗を抑え、僕は長男坊の大豆と、霧訪山(きりとうやま/1,305.4m)のてっぺんに着いた。山麓、小野牧(まき)の往古の名残をとどめる野を歩き、森のはずれの登山口から山道に分け入って1時間半。たった400m強の高度差だけれど、急な尾根を泣きそうになりながら歩いて来た大豆も、てっぺんからの眺望には驚いていた。

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ここからは、南アルプスも八ヶ岳も、もちろん北アは東側のほぼすべてが見渡せて、穂高の岩の連なりも、よく見える。この日、2012年8月15日はあいにくの空模様、1500mぐらいの雲底高度でお山はほとんど見えないが、塩尻、松本の市街地と安曇野の広がりがずぅっと見えていた。自分の住む町を探しつつ、9歳の少年は「しかし、おれもよく登って来たじゃん」などと生意気なことも口にしていた。


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この夏。
プールや川遊び、高原のコテージ泊まり、僕はある限りの休みを豆どもと遊び尽くした。この日もプールの予定だったのだが、大豆自身が取り下げ、

 「パパお山に行ってないよね? おれが連れてってやる」

と僕に歩く時間を、与えてくれたのだった。じゃあ、ふたりで歩きに出かけよう。



列島に降る雨のひと粒、その行き先を分つ中央分水嶺は、霧ヶ峰などの中信高原から牛首峠、坊主岳(1960.6m)などを経て乗鞍岳方面に続いている。

この春、美ヶ原高原ロングトレイルの一部でもある、中央分水嶺の二ツ山--鉢伏山を歩いたおり、もう少し先の、この面白そうな区間のことを想像していた。雨乞いの山、石灰岩の尾根、そして「日本一短い祭り」が行われる善知鳥峠(うとうとうげ)。そうだ、なんだか面白そうだから、大豆と出かけるのはここにしよう。


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自宅から松本駅までバス。電車でJR飯田線小野駅に下車、小野では矢彦神社さんに参詣。お宮さんの境内は広く、湧水もある。これを引いた手水場の水をボトルに詰め、霧訪山登山口に向かって歩いた。


登山口から、広葉樹と赤松の森の中、なかなか急な尾根をハイクアップ。

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大豆、近所の裏山をぼんやり歩く時とはまるで別人のよう。僕は終止、大豆に先行させ彼のペースで歩くことにした。





山頂では、松本駅で買ったおにぎりを腹に詰め込む。矢彦神社さんの湧水とポカリを交互にマグに注ぐ。彼は遠くを眺めながら「秋にはテントで山に来たい」とつぶやき、僕は「約束するよ」と答える。こうして親子の時間が流れてゆく。




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中央分水嶺をさらに南東(牛首峠、坊主岳、将基ノ頭の北面...)へとたどるトレイル。すこし薮がかっているが、道型はしっかりしている。



てっぺんを後にして大芝山に向かう。

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ブナの分かれ。しかし、ここの表示板の文字の見事さと言ったら...


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分水嶺をゆく。地形図に点線は描かれていない。しかし立派な案内板がある。そしてなにより、道がある。


大芝山山頂は、平坦な尾根の一角。山頂標識が無ければ通り過ぎてしまう。

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大芝山の肩。やはり見事な筆さばき。



その後、カモシカと出会ったりしながら、分水嶺の尾根を下っていった。やがて大豆の野郎からぼやきが出てきて、ついには傾斜や万有引力への呪いが始まった頃、善知鳥峠(うとうとうげ)の国道に降り立った。そして大豆、ここから長い車道歩きが続くと聞かせてやれば、へなへなと座り込んでしまった。


僕は大豆を、なだめ、すかし、励まし、鼓舞し、たたえ、誉め、おだて、叱り、もう一回たたえ、僕のボキャブラリーが尽きる頃に、みどり湖の駅に着いたのだった。


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※大芝山から善知鳥峠へは、仕事道との交錯やら案内板の破損やら、迷いそうな箇所が2-3ある。地形図とコンパスで、道迷いを回避なさいますよう。
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by yabukogi | 2012-08-16 10:24 | 鉢盛山塊・木曽
2012年 08月 14日

適度に野外生活2

信州にも暑い日々が続きまして、それはもう、ぐったりなんです。


一方、うちの兄妹、大豆と小豆はエナジーが有り余っているようでして、しょうがないから松本市内を流れる清流に、叩き込んでやりましたよ。ざまあみろです。

しかし蛙の顔にしょんべんという例えが適切なのかどうなのか、スイミングに通っているこの兄妹は、泳ぎ出すんです。川で。普通は潜ったり飛び込んだりばしゃばしゃ遊ぶだけじゃないですか? それを、見事なフォームで泳ぎ出すんですよ。変ですね。

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▲いもうとの小豆ですよ


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▲兄貴の大豆は、このあとクロールもやってました


山女魚が棲む流れですから奇麗なものです。


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日陰が無いと辛いんです。この日はタープを掛けました。支柱に使ってるのはなんと、オオブタクサという河原に生えてるぶっとい雑草の茎ですよ。いえ、流木をあてにしてたんですが、無かったんです。ポールぐらい持って来い、って叱られますね。

フロアなんか、ゴーカイジャーとプリキュアのレジャーシートですって。ほかのご家族は、凄く立派なタープとか建ててましてね。なんだかアルミでできたぴっかぴかのチェアとかテーブルとか、広げてましたよ。そりゃあもう、重量だけで何十キロもありそうな。そこでカルビとかホタテとか、香ばしい匂いを振りまいて。我が家はザックひとつに詰めてきましたから、無理なんです。カップヌードルですよ! 




あぁ...また偽物だってバレてしまいましたね。
本物、ご本家の【適度に野外生活】のこた師匠も、お元気そうです。
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by yabukogi | 2012-08-14 14:56 | 書くまでもないこと