その男、薮の彼方に消ゆ

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カテゴリ:喰い物のこと( 70 )


2010年 06月 21日

僕には梅干しがある。

庭の真ん中付近にやたら葉を茂らせる一本の樹があって、仰ぎ見れば実を付けている。


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そうか梅だったのか。そういえば三月にこの家を下見に来たおり、花が咲いていたっけ。近頃忙しすぎて、花が散り実を結んでいくような季節や命のいとなみを観察する余裕も無かったのだ。この樹の梅の実は少なくて、数も数えるほど。もう一本ある若い樹の実を合わせても、梅酒をひと瓶作れるぐらいしかない。うぅむ、梅干しを、作ってみたい。

>> で、漬け込んでみて...
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by yabukogi | 2010-06-21 05:08 | 喰い物のこと
2010年 06月 17日

はらがへるからしょうがない。

毎日、はらがへってしょうがないのである。


郊外、というよりも果樹園と田んぼに囲まれたようなところに引っ越して来たからか、朝の目覚めがいい。鳥たちと同じくして起きると、近所をふらふらと歩き回る。田んぼのあぜ道や小川の土手を、歩く。こっそり走る。こっそりというのは、誰も見ていない時を見計らって、少し走る。


走ったり歩いたりして汗を流した後、家に戻って朝飯を炊く。日によって違うけれど、DUGのIIポットで炊く。ガスで炊くことが多いけれど、ときどきトランギアのTR-B25でたく。おかずも作って家族に飯を喰わせる。喰わせながら長男坊主を送りにまた歩く。小学校は遠いから、通学路まで。辻で手を振った後、引き返しながら、少し走る。通勤で歩く人が多いのだなあと思いながら住宅街を駆け上り、田園地帯に着いて汗を拭って家に戻る。目覚めてから3時間で、気持ちのいい燃焼時間が過ぎている。時計は8時。仕事にかかる。効率がいい。



しかし、腹が減る。

おい、さっき、どんぶりで食べたじゃないか。
すごい量のおかずと一緒に。



忍びない。昼までの4時間が、もたない。
こうして、2度目の朝飯に取りかかる。


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この日は、ドライカレー。S&Bの粉末タイプの【S&Bドライカレーの素】をお冷やご飯にぶち込んで、粉末コンソメで少し塩っけを足して、ターメリックとかコリアンダーとかスパイスを振って、火を止めたら生のトマトとキュウリを混ぜて完成。生野菜を加えるところがミソで、食感が良い。味わいも良い。満足度が高いのが、何よりもいい。

>> ええい、ここは暴飲暴食の館!
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by yabukogi | 2010-06-17 18:13 | 喰い物のこと
2010年 06月 03日

初夏の味わい二題

木の芽草の芽を味わう山菜の季節が過ぎると、こんな初夏の味わいである。


先日、さるお方が葉山椒の佃煮づくりに励んでおられた。乞うと有り難くもツボをご教授くださったのだ。

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木から葉をむしり取る。むしり取ったら、軸をていねいに取り除き、葉っぱをばらばらに。軸を残すと固い歯触り舌触りが好ましくない。この手間が大変で、「お裾分けに貰ったためしがない」と言われるのも、うなずけるのだ。

 >> 飯のあとには、お読みにならぬ方が...
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by yabukogi | 2010-06-03 10:14 | 喰い物のこと
2010年 06月 01日

豚骨原理主義者の作法

端座して、静かに告げなくてはならない。


味たま載せ、普通で。


このとき、決して慌てたり舞い上がったりはしゃいだりしてはならない。
奮い立ったりむせ返ったり勢い付いたりしてもならない。
ましてや猛々しく叫ぶなど、もってのほかである。

静かに、こころ静かに、待つ。
茶席で過ごす時間と、なにも変わりはない。
息を荒げたり鼻孔を広げたり隣席のどんぶりを
物欲しそうに覗き込んだりしてはならない。
だからといって深呼吸するにも、無理がある。


カウンタさん、あがりっ。


この声が聞こえると、間もなくである。
数秒で届く。
しかし、だからといって首を伸ばして厨房を見やったり
箸に手を伸ばしたり割ったり、
目の前の辛もやしをむさぼったりすることも控える。


おまちっ。


この声で、どんぶりが、ようやく来る。
遠くに暮らすこいびとが乗った列車がホームに滑り込んできて
徐々に速度を落としやがて止まって、
しゅうぅっという音とともにドアが開く瞬間に似ている。

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ごとんと、どんぶりが置かれる。

>> 替え玉?
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by yabukogi | 2010-06-01 10:51 | 喰い物のこと
2010年 05月 22日

金沢から来た白い奴

うまい。

美味すぎる。死ぬかと思った。

金沢から届いた、白い奴。

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ことの起こりは、こうだ。【アレもほしい☆コレもほしい☆もっともっとほしい】のMr.Jollyが、【雲の上まで行ってきます。】のJun君とふたりで、金沢からうちの近所の涸沢というところまで、おでんを食べに来た。


涸沢というところのおでんはなかなか人気があって、特に夏にはみんな食べに行く。秋になってもみんな食べに行く。食堂前のテント場がいっぱいになるぐらい食べに行く。食べに行くのは不思議でもなんでもないのだけれど、このふたりは日帰りで食べに行った。この辺の人で、つまり松本の人で仕事で用事があって日帰りする人は居るけれど、金沢から日帰りする人は、たぶんあんまりいない。松本の人で仕事で日帰りできるのは、「上高地マイカー規制許可車両」という登録を済ませてあって、要するに釜トンネルも上高地をぶーって走って行けるからだ。クルマで。


あんまり居ないよね、というような内容のことを【やまもげら】のkojiさんと語らっていて、そのスタミナとパワーとフォースはどこから来るのだろう、という疑問が沸いた。するとkojiさんは、「第七餃子だ」と、秘密を教えてくれたのだ。そこで僕がJun君に「第七餃子か?」と尋ねたら、「第七餃子だ」と答える代わりに第七餃子を送ってくれたのだ。


長くなった。僕は時として、いや割と多くの場合、前置きが必要以上に長くなる。Jun君が送ってくれた、というだけで充分なはずなのに、おでんのことから書き始めなければ気が済まなかったみたいだ。たしかにおでんのことから書きはじめることで、すっきりはした。

>> べつにすっきりはしないけど
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by yabukogi | 2010-05-22 08:58 | 喰い物のこと
2010年 05月 08日

ある朝、畑で飯を炊く

夜明けに目覚めた。


昨日買ってきたトマトの苗を植えなければ。畑の下ごしらえは済んでいる。連休前に堆肥もすき混んで土のコンディションは上々、おまけに昨日の雨が恵みとなって、土にほどよい湿り気をくれただろう。この朝をおいて植え付けにふさわしいときはあるまい。


土にさわると、腹が鳴る。山を歩くのも同じなのだろうか。朝ご飯の用意がまだだったことを思い出すが、炊飯器の無い我が家では、畑の植え付けと台所の飯炊きを同時にこなすのは、無理だ。やむなく、本当にやむなく、畑の片隅で飯を炊く。


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土と向き合えるよう、手間要らず世話なしのアルコールストーブ(トランギア)を持ち出す。ナベはDUGのPOT II、これが2合炊きには最適なのだ。

>>腹が鳴った?
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by yabukogi | 2010-05-08 10:50 | 喰い物のこと
2010年 03月 16日

そのひとくちに気をつけろ

僕の岳食だ。
正しくは山での行動食だが、仕事机の右の箱に詰め込まれているのだ。

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気が付いたときに買い足しして、ストックしておく癖がある。


中身を見てみよう。

More
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by yabukogi | 2010-03-16 16:24 | 喰い物のこと
2010年 03月 08日

モヤシライフ、第二章

僕の野菜生活は、続いている。

肉と米飯、そしてウイスキーを中心とした食生活からシフトしたモヤシライフは、第二章を迎える。アウトドア4コマ漫画を描いておられるGgreen画伯は、この食のシフトを【転食】と呼んでくれた。良い響きではないか。カーボンからファイバーへ、決意もあらたな転食宣言である。

医師の冷ややかな視線。彼が示す紙切れに書かれた数字。冬用ウエアのウエストの問題。身体感覚として自覚していた重さと苦しさ。そして決定的だったのは昨年10月に撮られた僕自身の様子。加えるならば、美しい看護師が良い香りを振りこぼしながら口を滑らせた「肥満」という言葉。そのどれもが、きっかけと呼ぶには充分だった。僕は、重たくない身体を手に入れるために、野菜を食べているんだ。そしてその向こうには、逆三角形のボディと言うゴールイメージも在る。

夕食時には、2袋の豆モヤシを茹でる。キャベツ半玉もざく切りにして湯がく。そのほかメカブやモズクやワカメも、たっぷりといただく。しかしこれではバリエーションに乏しい。

そこで蒸し器を使用することにした。

ガスが充満する続き...
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by yabukogi | 2010-03-08 17:59 | 喰い物のこと
2010年 03月 03日

モヤシライフ、2010

人物は小さいが、胃袋はでかい。
そう言われ続けただけあって大食漢である。


ふだんの昼飯なら、カツ丼大盛りと大だぬき蕎麦がデフォルトである。それでも足りなくて大福を欲しがるだろう。かといって不惑を過ぎてこの食欲を維持するとなれば、僕の人生のピリオドが狂ってしまう? ピリオド? 僕は、自分の墓穴には自分の脚で歩いて行く、そう決めたのだ。だからこそ、あと20年、テントを担いで北アの稜線を歩き回るためにも、時には気合いの入った薮漕ぎに出かけるにも、今年の上半期に軽量化するしかないのだ。


まず、酒を減らす作戦に出る。ここは大きなハードルだ。以前にニコチンを断ってしまった僕としては、酒と食は譲りたくない。外堀ともいえる【煙への愛】は、あっさり諦めたのだから、それだけに内堀の【酒への執着】を簡単に明け渡すわけにはいかない。


しかし僕はこの1月に、「尿酸値」という忍者部隊の奇襲を喰らう。突然の関節痛を突きつけられては内堀を捨てて撤退するしか活路はないのだ。結果的には平日の晩酌をやめ、愛すべき琥珀色のウヰスキーとは週末だけの逢瀬となる。


さて、冒頭に書いた胃袋との折り合いである。内堀を捨ててまで逃げ込んだ本丸である。喰って食って喉まで詰め込んで、そうしてはじめて生きている喜びを噛み締めてきたのだ。いまさらここでは書かないが、世間様から悪し様に言われる程、美食と飽食を楽しんできたのだ。そう、腹いっぱい食べることは、僕の【欲望の本丸】なのだ。僕が生きている最後の撤退ライン。この本丸を明け渡す時、それは「城を枕に討ち死に」することなのである。ああ、そうですかと白湯でも飲むようにあっさりと捨てられるものじゃない。どうする?


ダイエット法にあるような、晩ご飯はお粥にフルーツだけ、などと制約されるなんて我慢ができない。本丸なのである。そのへんの砦ややぐらじゃないのだ。なにか方法はないのか? まんぷくに満足を掛け合わせたような満たされ方をして、かつ内臓脂肪を蓄えないもの。本丸に居座り続け、明け渡すことなく、ただし軽量化への道へと導いてくれるもの...


こうして僕は、モヤシと出会った。


安く売られているモヤシでは、しゃきしゃきの食感に飽きてしまって続かない。ここは価格面で5倍ぐらいの【豆モヤシ】をセレクトするのだ。それでも100円程度、毎晩2袋を茹でるのだ。

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▲塩だけで軽く湯がいた豆モヤシ2袋分、これで110kcal

これを好みのドレッシングでいただく。いろいろ替えてみる。ポン酢も良い。若干の危険を伴うが、醤油にマヨネーズ少量がたまらん。また、ソロ盛りが続くと、単調である。黒部から読売新道を、赤牛岳目指して登って行くかの如くである。残雪や高山植物といったアクセントをつけよう。

それでも続きを?
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by yabukogi | 2010-03-03 11:44 | 喰い物のこと
2010年 02月 02日

さらば愛しきひとよ

特別な理由があるわけじゃない。僕は酒と食、そして運動について、すべてを見直すことにしたのだ。


いや。強がるんじゃない。シンプルな理由だ。ある時期、足の靭帯や関節が痛み出して、その原因が美食飽食と酒への執着にあることは間違いないのだ。実際、白衣を着た医師が、僕の目の前でいくつかの数値を指摘し、運動が不足しています、また肝機能の低下が目立ちますねとつぶやいたのを確かに聞いたじゃないか。


シンプルで立派な理由じゃないか、生まれ変わるのに。


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そして続きが...
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by yabukogi | 2010-02-02 12:32 | 喰い物のこと