その男、薮の彼方に消ゆ

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2012年 10月 14日

豚骨街道を、南へ走れ

僕が住む信州まつもと平を南北に貫くのは、国道19号線。


なぜか、この街道沿いに数件、豚骨屋の暖簾(のれん)が見られる。当地で豚骨といえば南浅間松本駅前、諏訪の【狼煙】に尽きるが、たまには浮気して慣れぬ暖簾をくぐるのも悪くないだろう。


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松本市街地から南下を始めてすぐ、南松本エリアの高宮で【二代目丸源 松本店】の看板を見る。

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ひときわ眼を引く看板に誘われてカウンターに座ると、多様なラインナップを展開させた豪華なメニューがあった。ふむ。必ずしも豚骨専門という訳でもないようだ。ファミリーなど「とんこつは、いやぁ」というニーズにも応えているのか、味噌や醤油を使ったものもあるようだ。つまり、僕のようなガチな豚骨原理主義者をターゲットにした店ではない。

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僕は「きゃべとん」をオーダー。ボリューム感を押し出した構成、グルタミン酸の利いたスープ、これが現代的な豚骨の在り方なのだろう。また食べたいか? と問われればイエス。でも厚化粧の女、という印象は否めない。



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さらに街道を南下すると、JR篠ノ井線を陸橋で跨ぎ、かつての善光寺街道・村井宿に近づく。街道の西側には【山岡家 松本店】
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「とんこつ」のノボリにさそわれて暖簾をくぐる。どうやらチェーン店のようだ、ラインナップは豊富だ。


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豚骨ラーメンなのに太い、それこそスパゲティーか? という麺。呆れてすすり上げ、替え玉を待つ。そう、スープの味は悪くないのだ。すると替え玉は縮れの無い極細麺、しかし黄色い。まあ、これもチェーン店、ファミリー展開の現実か。



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国道19号、村井宿にはもう一軒の豚骨屋がある。地元・安曇野豊科に鼻息の荒い豚骨屋【きまぐれ八兵衛】の姉妹店がオープンしたらしい、という噂を聞いたのはずいぶん前のこと。ようやく訪れる機会ができた。

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松本市村井、【きまはち商店】。週末だけあって、駐車場も混んでいる。待つこと30分。


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おぉぉぉぉぉ! スペシャルなトッピングに隠されてメインキャストたちが目立たないが、正統派の「白い豚骨」のようだ。替え玉が写っているのは、混雑時には初期オーダーで「かため」を頼んでおくのがクセなのだ。


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白く、まっすぐな細麺。この星の小麦がこね伸ばされた、由緒正しき至宝ともいえる麺。スープも十分に乳化、北部九州の街のラーメン屋の換気扇から流れ出る香りと同じ香りが漂っている。これぞラーメン。これぞ豚骨。やや調味料の痕跡が強いが、味わい自体は素朴にまとめ上げられている。そのポテンシャルは、相当のものだ。


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この一杯は、僕の豚骨になった。

また来よう。



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街道をさらに南下する。松本市から塩尻市に変わった直後。
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塩尻市広丘吉田の【博多龍神】。替え玉二つまでが無料とは!

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ややおとなしめのあっさり豚骨を背脂で補う戦法か。うん、原理主義的に異端のレッテルを貼るほどではないが、くせがなく(常人にはしっかり豚骨臭い)守備範囲の広いスープが、どんぶりにたたえられている。及第点は楽々クリアしている。うん、また来たい店だ。

【追記:2013/01/05】
一昨日この「博多龍神」前を通過したら、違う店舗に変わっていた。同じくラーメン屋ではあったが、まったく異なるコンセプトの様だったので立ち寄らず、すぐそばの「スシロー」で昼飯にした。残念なことだ。



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国道19号線。松本から塩尻に移動するだけで、これだけの豚骨のれんをくぐらなければならない。なんと危険な街道であることか。
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by yabukogi | 2012-10-14 17:37 | 喰い物のこと


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