人気ブログランキング | 話題のタグを見る

その男、薮の彼方に消ゆ

imalp.exblog.jp
ブログトップ
2012年 04月 08日

続・きもちわるい動物のはなし

きもちわるい動物を見かけることがある。


それは、何の前触れもなく、いきなりやって来る。

まだまだ寒い信州の三月、僕はホットカーペットの上に寝転んでいた。
背中が温められると、疲れが床下に逃げて行くようだ、いつしかうとうととまどろんでいた。


何かの気配を感じた。



続・きもちわるい動物のはなし_c0220374_18134444.jpg

僕の顔のすぐ傍らに、ねこの生首が置かれていた。
身の毛もよだつ恐怖、魂まで凍える体験というものを、知った。




続・きもちわるい動物のはなし_c0220374_1814537.jpg

ダイニングのローテーブルの下に、まあ座卓だけど、毛布があった。
だれか昼寝で使ったまま?

膝で押しやろうとしたら、にやと音が出た。

額を、狭くて狭くて、温める必要もないぐらいの額を温めている、
きもちわるい生き物が寝ていた。


顔を観察してみよう。

続・きもちわるい動物のはなし_c0220374_18175318.jpg


醜い。
美という人類の価値からもっとも遠い地平にある、その顔。


ねこは、おのれを写す鏡なのかもしれない。

by yabukogi | 2012-04-08 18:21 | 書くまでもないこと


<< 春ですなあ...      ジョニー、樹から降りるんだ! >>