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その男、薮の彼方に消ゆ

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2010年 08月 09日

越後くびき野、鵜の浜海岸

また海に来ていた。

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今年、いく度目だろう。上越の或る海岸を気に入ってしまって、こどもたちと何度も出かけ、過ごしている。この週末は松林の中の草地に幕を張り、タープを一枚、頭上に掛けた。キャンプ道具と言えばいいのだろうか、スクリーンタープとかチェアとか、大げさな道具たちは持って来るのも面倒で、床などリッジレストを4枚放り広げただけ。家人が苦笑する。椅子持って来なかったの? いいのだ、ローダウンスタイルと言うのだ。





我が家、なんと自宅茶の間でも庭でも砂浜でも、この4枚のリッジレストで過ごしている。そこにクーラーボックスと小さなローテーブルを置き、飲んだり食べたり。こどもたちも胡座をかいて食器代わりのクッカーを手に、実にリラックスしている。ガソリン・ランタンだけは2台を灯したが、火器はトランギアのTR-B25だけ、まな板は牛乳パック。眠りはさすがにドームテントとなったが、野外に持ち出す道具はシンプルで少ない方が良い、そのことを学んだ。

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ナベはDUGのPOTを大小、同じくDUGのTEAを持って来た。これとメラミンのカップがふたつ、プレートが2枚、シェラカップ2枚、カトラリめいめい、オピネルが一本、これ以外のいわゆる調理器具は一切無くて、茹でる、炊く、煮るだけのシンプルなめしを愉しむ。つまり山でやってることを海岸の松林の中でもやってみたわけだ。


夜もだいぶ更けて、寝転がったままウイスキーを舐めていると、すぐ傍らで気配がする。何気なく見やると、蝉のさなぎが歩いているではないか。こどもたちも歓声を上げる。ぬけがらがあるいてるよ! 僕はそっとこいつを、拾った小枝にそっと昇らせて、テントの脇の桑の枝に連れてってやる。いのちのドラマが、はじまる。


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夜明け。4歳の娘が寝言のように言う。せみは? せみは、どこへいった? 

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明るくなりかけた松林の桑の枝に、抜け殻だけが残されていた。頭上からの声は、まだ聞こえて来ない。夜明けを待とう、そう娘に告げてもう一眠り。


  ■□■

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水族館の水槽の前で、何もかもが発見の連続。停滞している瞬間というものは無く、世界はひたすら広がり続けている。


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サイクル・モノレイル。高所恐怖症の僕は、ロープも結ばずにこんな空間に居ることに耐えられない。こどもたちは大喜びなのだが...。


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【鵜の浜人魚館】という日帰り入浴、温水プールの施設がある。館内レストランのメニューに「海鮮丼」1,280円があったので頼んでみた。僕は観光施設で食するものに期待も感慨も無いのだが... なんぢやこれはっ! 地物と思われる目鯛、天然の鰤、自家製〆鯖(酢の効き具合でわかるのだ)などが暴力的なまでの美味さでハー&モニーを奏でる。貝柱も甘海老も、いい。鮪(赤身)とイクラは冷凍物であろうが、香り味わいは良い。シャリはコシヒカリ系の甘みと香りだが越後産かどうかまでは判らない。


勝手ながら書かせていただく。越後くびき野、上越・鵜の浜海岸、たまらん! きれいな海水、粒が大きく払いやすい砂浜。駐車場、シャワーなど施設の充実。【人魚館】や民宿旅館が並ぶのどかな温泉街。水平線にサンセット。高速からのアクセス良好。なのに空いてるビーチ。なんといっても地元のおじさんおばさんたちの素朴な歓待。夏はまだ終わらない。鵜の浜、良い所です、日帰りでも、ぜひ。秋になっても、ぜひ!



 >> 新潟県上越市大潟区 大潟観光協会

by yabukogi | 2010-08-09 10:38 | 書くまでもないこと


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